なんとかかんとか・・・。「霞桜シルバーバングル」の修理 その2
「霞桜バングル」の修復作業に入りました。
現物を拝見して、とりあえず完全には折れていない様子なので、一安心。
火を入れてなましながら、なんとか徐々に曲げて形を整えていきました。
★焼鈍し(やきなまし)とは、銀等の材料に、適度な熱をゆっくり加えて銀等の材料を軟化させて、
曲げたり伸ばしたりする作業をしやすくする工程の事をいいます。
シルバー、金、プラチナ等のアクセサリーを制作する場合、必ず何度も行う工程です。
今度またどこかで、詳しく説明をしたいと思います。
この「霞桜バングル」は、桜の透かし彫りを施している銀板と、裏面にあたる銀板を、
オーバーレイ(銀板二枚を重ねて、凹凸のある絵柄を作り出して全体をロー付する技法)
しております。
上の面にあたる、桜の透かし彫りの銀板は、曲がりがひどい所は折れて、割れてしまっておりましたので、割れている個所を少しずつロー付してうめながら、何度も何度も火をあてつつ、伸ばしつつ、徐々に曲がりを直していきました。
なんとかかんとか・・ここまで形を整えてきました!
バングルの形をほぼ元に直した状態で、桜の透かし彫りの細い個所が、折れて割れてしまっている部分が・・。
これを元に戻すのは大分難しくなってくるので、今回はとりあえず、新たにご注文頂くバングルの事も含め、ご予算的な事も踏まえて、バングルの強度に問題がない程度に回復を図る・・という事にさせて頂きました。
今回なんとか形を整えられたのは、裏面にあたる銀板が折れて割れなかった事が幸いでした。
なんとか、ここまで修復させる事が出来ました。良かった・・(^_^;)
本当に良く折れなかったな~と、ある意味感心してしまいました。
そして今回は、修復代としまして6000円を頂戴致しました。
かなり重度な破損をしたにもかかわらず、あきらめずに修理に出して下さって、
有難うございました!
今後も「霞桜バングル」大事にして頂けたら、とてもとても嬉しいです!