金属アレルギーの原因とシルバーアクセサリーの関係
2月28日です。
今月はいつもより早く月が終わるという事で、月一回は書こうと決めているブログも、本日が締切です。どうしても・・いつも最後の日になってしまいます。
(゜◆゜;)
先日、お客様より「抗金属アレルギー素材でオーダーしたいのですが・・」というお問い合わせがありました。
自分自身は今の所、金属アレルギーでは無いので、正直あまり詳しい事は知りませんでした。
お客様は、「シルバーアクセサリーも、モノによって、金属アレルギーがでる時と出ない時がある。」という事でしたので、とりあえず、アレルギー反応が起こりやすい成分について、調べてみる事にしました。
まず【金属アレルギー】とは?
→アクセサリーなどの金属が、体からでる汗や体液から、わずかに溶け出し、その金属が「イオン化」して体内に入り込む事で体が異物と判断し、アレルギー反応を引き起こす・・これが「金属アレルギー」です。
★イオン化→金属の成分が汗などで溶け出す事
まずは、汗をかく季節には注意をするという事と、アクセサリーをこまめにはずしたり、汗を拭きとったりする事でも、予防にはなりますね。
そして、金属アレルギーの原因として、そのアレルギーを引き起こしやすい割合の高い金属を順に並べてみました。要するに、汗などによって、溶け出しやすい金属の順番とも言えます。
1.水銀 2.ニッケル 3.コバルト 4.スズ 5. パラジウム 6.クロム 7.銅 8.白金(プラチナ) 9.亜鉛 10.金
これを見ると、シルバーは入っていません。シルバー自体はアレルギーを引き起こす原因としては、とても低いと言って良いと思います。
という事は、アクセサリーとして加工される時に混ぜられる金属、これが主に金属アレルギーの原因という事になります。
「シルバーアクセサリーも、モノによって、アレルギー反応が出る時と、出ない時がある」という方は、シルバーではなく、混ぜられた金属の違いによって反応が出た、という事ですね。
シルバーアクセサリーという事を示す「刻印」として主に目にするのは、
シルバー925、950、スターリングシルバー、といった所でしょうか。この刻印は下記の意味を示しています。
◇シルバー950(銀95%,銅などの割金0.5%)、
◇シルバー925(銀92.5%,銅などの割金7.5%)
◇スターリングシルバー(銀92.5%,銅7.5%)
この割金部分に当たる金属に、ニッケル等のアレルギー反応の出やすい金属を使用している場合に起こりやすいと言えます。
残念ながらこのタイプは、出所が良く判らない安価なシルバーアクセサリーに多いのは事実です。
そういった商品も数多く出回っている為、【シルバーアクセサリー = 金属アレルギーになりやすい】などの誤解がうまれてしまったのが悲しいです。(>_<) 実際、シルバー自体はかなり安全な金属なので。
エスのシルバーは、銀と、銅のみを割金とした地金を使用しております。
今回お問い合わせ頂いたお客様の様に、「モノによって出る時と出ない時がある・・」と言った方の場合は、エスの商品では大丈夫な事がほとんどです。
とは言え、銅も確率的にはそこまで高くはないですが、アレルギー反応が出てしまう可能性はありますので、その辺は個人差があるという事で、何とも申し上げられない・・のが現状です。
シルバー1000のアクセサリーでしたら、まず大丈夫なのでしょうね。
そして、<K18やプラチナは、金属アレルギーになりにくい>と言った認識をお持ちの方は多いかと思われます。
例えば、K18やプラチナ900と呼ばれる金属の場合、含まれている素材は下記になります。
・K18イエローゴールド (金75%,銀15%,銅10%)
・Pt 900 (プラチナ90%,パラジウム10%)
・K18 ホワイトゴールド (金75%,パラジウム10%,銀15%)
これを見ると判る様に、アレルギー反応を起こす可能性のあるパラジウムが、プラチナやK18ホワイトゴールドには含まれております。
パラジウムは、銅よりもその可能性が高いとされています。
アレルギーになりずらいとされるK18にも、銅が使われております。
それでも、シルバーアクセサリーよりも、K18や、プラチナ900のアクセサリーの方が金属アレルギーになりにくいという事であるならば、それは金やプラチナ等の高価な金属に使う割金には、ニッケル等の安価な素材は使われる事が少ないというのもあると思います。
「アタシ~K18とかプラチナとかの、本物のヤツなら大丈夫なんだけど~シルバーとかだとちょっと肌荒れちゃうんだよね~~」という人も結構いますが、、、。
「いや、何を指して本物なんですかね?シルバーも本物ですけどね? そしてシルバー自体は安全な素材なんですよ?( ̄ー ̄;)ゞ」なんて、ちょっと思っちゃったりします。そんな説明をした所で、ドン引きされる事は間違いないのでしませんが。(笑)
金属アレルギーの原因について、今回書けなかった事も他にあるので、また今度ブログに書かせて頂こうと思います。