金属の種類とその違い
お客様の中でも、「シルバーとプラチナ、ホワイトゴールドは何がどう違うの?」
「見た目はあまり変わらないのに、何でこんなにも金額が違うの?」 と、
疑問に思っていらっしゃる方もいるかと思います。
一見、それらは全て同じ様な色合いの、同じ様な形の指輪に見えるかもしれません。
ですが、全く違う性質を持つ、重さも金額もそれぞれ異なる金属です。
「シルバー・ホワイトゴールド・プラチナは、全く違う金属です。」
例として、ここにシルバーリングがあります。
仮にこれを、価格5000円、5グラムのシルバーリングとします。
全く同じものを、ホワイトゴールドとプラチナで作った場合の、
重さと価格違いは下記の表の様になります。(店によって異なります)
※工賃価格も同じで、地金代のみ(2012.2月現在の相場)をのせた単純計算
金属の種類 | 価格 | 重さ |
シルバー925 | 5000円 | 5g |
18金ホワイトゴールド | 約35000円 | 8.4g |
プラチナ900 | 約45000円 | 9.95g |
これは単純に、様々な諸費用や、工賃等の差はつけず、判りやすく地金の価格のみ反映させた例です。
なぜ見た目はほぼ同じ様に見えても、この様な重さや金額に差があるのでしょうか?
安いから良くないとか、高いから良いとか、そんな事で判断するのは違うと思います。
それぞれが、それぞれの特徴を持つ、アクセサリー・ジュエリーに適した金属です。
ちなみに私は、柔らかい優しい艶を持つ、シルバー(SILVER)が一番好きです。
予算の都合も、もちろんあると思いますが、ご自分が一番好きだと思える
アクセサリー・ジュエリー選びの参考にして頂けたらと思います。
それでは、シルバー・k18・pt900の地金の、それぞれの特徴について簡単にご説明致します。
■シルバーについて
■18金について
■プラチナ900について
シルバー(SILVER)の特徴
シルバー(SILVER)の色みは、白色の柔らかい、優しい光沢が特徴の金属です。
ただ、既製品として店頭に並ぶ、シルバーアクセサリー・ジュエリーは、
ロジウムメッキが施されている場合が多く、その場合の見た目では、
シルバーも、ホワイトゴールドも、プラチナも同じように見えるかもしれません。
※特にホワイトゴールドは、ほぼロジウムメッキが施されております。
シルバーは、大昔から装飾品として人気のある金属です。
シルバーの純度
SILVER / SV/ 925 / 950 /STERLING SILVER・・・
これらの刻印が入っているものは、シルバー(SILVER)といわれる素材を使っています。
下記の表は、それぞれの金属の特徴を表したものです。
金属の種類 | 主な刻印 | 重さ・比重 |
シルバー | SILVER / SV/ 925 / 950 /STERLING SILVER | シルバー925→10.4 |
金 | K24 / K18 / K14 / K10 | K18→15.4 K18WG→16.8 |
プラチナ | pt1000/pt900/pt850 | pt900→19.9 |
925や950という数字は、シルバーの純度を表しています。
【例】1000は純銀100%(99.9)の意味
925は、純度92.5% + 銅等が7.5%(SILVER / SV / STERLING SILVER も同じ意味)
950は、純度95.0% + 銅等が5.0%
純銀のままでは地金が柔らかく(金やプラチナも同様)、アクセサリーやジュエリーにあまり向かないので、
強度をつける為に、銅等の金属(割り金)を混ぜています。
お客様が一番よく目にするのは、シルバー925かと思います。
ピンクシルバー
ピンクシルバーとは、純銀(シルバー)に、
銅や金、パラジウム等をの金属(割り金)を混ぜ、
その分量によって、ピンク色にした金属をピンクシルバーといいます。
【霞桜 透かし彫りピンクシルバーリング】
割り金に、金やパラジウムといった、
高価な金属を使用している事と、
それらの金属を混ぜるのに高い技術が必要な為、
普通のシルバーよりも値段が高くなってしまいます。
ピンクシルバーの色の濃さは、各会社の金属の配合の仕方によって差があり、微妙に色味が違います。
硫化について
シルバー(SILVER)は、金やプラチナに比べると、地金は柔らかい性質を持っています。
一番の特徴としては、硫化するという事です。
お客様の中でも、「しばらく着けていなかったら、指輪が黒ずんでしまった。」
「着けたまま温泉に入ったら、指輪が真っ黒になってしまった!」
という経験がある方もいるかと思います。
空気中の硫黄に反応して黒くなるので、温泉等では特に、
シルバー(SILVER)アクセサリーやジュエリーははずしておきましょう。
しばらく着けない、シルバー(SILVER)アクセサリーやジュエリーは、
密封できるビニール袋等に入れておけば、空気にふれないので黒くならないと思います。
ただ、その黒くなる(硫化)のが、またシルバーアクセサリーやジュエリーのいいところでもあります。
仕上げの方法にも使われる、「いぶし」というのは、わざと黒い部分(硫化)をつくり、
シルバーの光沢と、いぶした部分のコントラストをデザインとして見せるのが、
シルバーアクセサリーの、シブくカッコいい、ステキな所です。
デザインにもよりますが、徐々に黒くなっていく事で、
シルバーアクセサリーの「味」が深まっていくのです。
革製品を使い込んでいくと、いい味わいの色になっていくのと同じですね。
黒くなってしまったら・・
いくら「味」が出るのがカッコいいとされるシルバーアクセサリー・ジュエリーでも、
デザインによっては、黒くなる(硫化)のは困る場合がありますよね。
そんな時は、変色を取り除く、色々なアイテムがあります。
■貴金属みがきクロス(研磨剤の入った布)で磨く。
■液状のシルバー専用クリーナーに浸す。(細かい溝のある物や、汚れのひどい場合)
これらは、ハンズの銀製品コーナーや、インターネットでも簡単に手に入ります。(数百円程度)
普段のお手入れにぜひ、活用してみて下さい。
ただ、細かいキズが沢山がついて、いくら磨いても曇って見えてしまう場合は、
お店に出して、キズを研磨して頂くのもいいと思います。見違える程キレイになりますよ。
■シルバーについて
■18金について
■プラチナ900について
金の特徴 k18・k10等
一般的に18金というと、金色の輝きを放つゴールドをイメージされるかと思います.
その通り、金(ゴールド)は、そのままでは金色をしています。
この金属は混ぜる金属(割り金)によって、イエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールドと、
色味を変える事で、バリエーション豊かな宝飾品が数多く出回っています。
K24 / K18 / K14 / K10・・・
これらの刻印が入っているものは、金(ゴールド)といわれる素材を使っています。
金属の種類 | 主な刻印 | 重さ・比重 |
金 | K24 / K18 / K14 / K10 | K18→15.4 K18WG→16.8 |
24や18という数字は、金(ゴールド)の純度を表しています。
【例】K24は純金100%(99.9)の意味
k18は、純度75% + 銅・銀等が25%
K14は、純度58.5% + 銅・銀等が41.5%
K10は、純度41.7% + 銅・銀等が58.3%
金(ゴールド)は、銀よりは硬く、プラチナよりも柔らかい金属です。
ただ純金のままでは地金が柔らかく(銀やプラチナも同様)、そのままでは
アクセサリーやジュエリーにあまり向かないので、強度をつける為に、銅等の金属を混ぜています。
18金イエローゴールドといっても、その混ぜる金属(割り金)の種類や割合で、
細かく言えば、黄味の色合いも微妙に差があります。
一般的なイエローゴールドの【K18 霞桜透かし彫りリング】
黄色みが強い、K18ホワイトゴールドの【K18 霞桜透かし彫りリング】
作品の雰囲気や、お客様のご希望等により、混ぜる金属(割り金)の割合を変えて、
制作する作品もあります。
ホワイトゴールドって?
18金ホワイトゴールドは、字の通り「白い金」です。
これは金に、銀・パラジウム・プラチナ等の白い金属を混ぜると、白っぽい金属になります。
これが、ホワイトゴールドと呼ばれるものです。
実際は、ホワイトではなく、かなり黄色っぽさが残っています。
出回っている製品のほとんどは、それにロジウムメッキ(ロジウムコーティング)をしています。
そこでやっと、よく皆様が目にする、白色の光沢を見せるホワイトゴールドとなっているのです。
ただ、コーティングしているだけで、金の純度はかわりませんので、
刻印が
■K18 または ■K18WG
となっていれば、18金の宝飾品という事です。
ホワイトゴールドとプラチナの違い
プラチナは、日本語で「白金」と書きます。
プラチナは金属そのものが白色をしている金属です。
ホワイトゴールドは、「白い金」といっても、元々は金色をしていますので、
混ぜる金属(割り金)の種類によって、白色っぽくしている金属なので、
プラチナとホワイトゴールドは、全く別物です。
ピンクゴールドって?
ピンクゴールドとは、金に、銀と銅等を混ぜて、ピンク色っぽくした金属です。
18金ピンクゴールドとは、純度75%+銅・銀等が25%
刻印は
■K18 または ■K18PG と表記されています。
混ぜる金属(割り金)の割合によって、ピンクの色合いが微妙に違ってきます。
変色について
18金のジュエリーも、しばらく放置しておいたままだと変色します。
毎日でなくても、専用のジュエリー磨きクロス等でお手入れはしてあげて下さい。
あまりに汚くなってしまった場合は、購入店等にお願いした方が、安全に綺麗にしてもらえます。
■シルバーについて
■18金について
■プラチナ900について
プラチナの特徴
プラチナはとても高価な金属です。
その理由のひとつとしては、他の金属に比べて、産出量がとても少ないという、その希少性です。
それと、様々な面で、とても耐久性に優れた金属です。
プラチナは、銀(シルバー)や、金(ゴールド)よりも硬く、重さは銀(シルバー)の約二倍あります。
そして、とても頑丈な金属で、熱にもとても強いです。変色もしません。
「火事で全部が焼けてしまったのに、プラチナリングリングだけは無事だった!」
なんて話も聞いた事ありませんか?
日本語でプラチナは「白金」と言う様に、素材そのものが白色の、とても美しい輝きを放つ金属なのです。
【例】
オーダーメイド マリッジリング
プラチナ900 蓮デザイン
マリッジリングのページ
その様な特性から、「永遠に輝き続ける」という意味あいでも、
プラチナが、結婚指輪の素材によく使われている理由のひとつでもあります。
そうは言っても、プラチナリングと言えど、使い方によっては変形もしますし、キズもつきます。
プラチナの純度
pt1000/pt900/pt850・・・
これらの刻印が入っているものは、プラチナといわれる素材を使っています。
金属の種類 | 主な刻印 | 重さ・比重 |
プラチナ | pt1000/pt900/pt850 | pt900→19.9 |
1000や900という数字は、プラチナの純度を表しています。
【例】1000は純プラチナ100%(99.9)
900は、純度90% + パラジウム等が10%
850は、純度85% + パラジウム等が15%
結婚指輪には、その純度を好まれて、pt1000(純プラチナ)等も扱われますが、
基本的には、強度をつける為に、パラジウム等の金属を混ぜた、pt900(パラジウム等が10%)
のジュエリーが普通です。
チェーンはよくpt850(パラジウム等が15%)が多い様です。
■シルバーについて
■18金について
■プラチナ900について